職場での「パワーハラスメント」、「セクシュアルハラスメント」および「妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント」などの行為は、働く人々の能力を最大限に発揮させないばかりか、個人の尊厳や人権を不当に傷つける重大な問題です。

企業にとっても、これらのハラスメントは社内秩序を乱し、業務運営に支障をきたし、さらには貴重な人材の喪失を招く可能性があります。また、企業のイメージや社会的信用に悪影響を及ぼす経営上の大きな課題です。

そのため、全ての事業主は、社内研修の実施や相談窓口の整備など、効果的なハラスメント防止対策を積極的に行う必要があります。働く人々も、上司・同僚・部下だけでなく取引先など仕事で関わる人々を互いに尊重し合うことが求められます。立場に関係なく、全員でハラスメントのない職場を作る努力が重要です。

厚生労働省は、ハラスメントのない職場づくりを推進するため、業務の繁忙期である年末に向けて毎年12月を『職場のハラスメント撲滅月間』と定め、集中した周知・啓発活動を行っています。この取り組みは、ハラスメントのない社会の実現に向けた意識の高まりを目指しています。

「カスタマーハラスメント」や「就活ハラスメント」などの防止対策として、厚生労働省のポータルサイト『あかるい職場応援団』には、社内研修用資料、他社の事例、関連する裁判事例など、有用な情報が多数掲載されていますので、ぜひご活用ください。

■https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/