厚生労働省は、労働災害防止団体との協力を通じて、職場における熱中症予防対策を強化するため、「STOP！熱中症　クールワークキャンペーン」を5月から9月まで展開します。
このキャンペーンでは、熱中症予防に関する情報の普及と啓発を図るとともに、熱中症に関する資料やオンライン講習動画などを提供するポータルサイトを運営します。
さらに、以下の重点的な取り組みを通じて、熱中症対策の徹底を呼びかけます。

1. 暑さ指数（WBGT）の把握と適切な対策の実施
2. 作業管理者と労働者への労働衛生教育の実施
3. 糖尿病や高血圧症など基礎疾患を有する者への配慮の強化

令和5年のデータによれば、休業4日以上の死傷者数は1,045人であり、そのうち死亡者数は28人に上ります。
特に建設業や製造業で死傷者が多く見られ、暑さ指数の把握や労働衛生教育の欠如が顕著です。
また、熱中症のリスクを増大させる基礎疾患を持つ従業員に対する適切な配慮も十分でない事例が見受けられます。

したがって、令和6年度の熱中症対策では、従来の対策に加えて、個々の従業員の健康状態や作業環境を考慮した個別の対策が必要とされます。

産業医との連携を通じて、職場での熱中症対策を改善し、予防と早期発見に努めることが重要です。